ハンドル材の解説
(木屋の庖丁に採用しているハンドル材)
《天然材》
天然のハンドル材には朴(ホオ)・ケヤキ・コクタン・シタンがあります。
朴とケヤキはおもに和庖丁のハンドル用。
コクタンとシタンは主に洋庖丁のハンドル用。
ケヤキ(欅)
落葉大高木。樹高50m、直径3mに達するものもある。
本州、四国、九州の温帯林、暖帯林に広く生育する。
●特性
材は弾力があり強く、木目は美しく特有の模様を表すことがある。心材は木褐色ないし褐色、辺材は淡褐色。保存性が極めて高い。
●用途
建築材・器具材(器具の柄、椀など)・彫刻材などに用いられる。
ホオノキ(朴木)
落葉性の大高木。樹高25m~30m、直径1m以上になる。
北海道、本州、四国、九州の温帯林、暖帯林の上部に他の広葉樹と混生する。
陽樹で適潤の肥沃な深い土壌によく育つ。
●特性
材は軽く軟らかく、加工容易な良質材で心材はくすんだ灰緑色、辺材は灰白色。
●用途
建築材・器具材(器具の柄、椀など)・家具材・彫刻材・木版版木用材に用いられる。大型の葉は昔から食物の包装用にされ、樹皮は薬用にされる。
コクタン(黒檀)
常緑高木。
インド南部、マレーシア、ボルネオ、セレベス、セイロン島などに分布。
日本では栽培されていない。
●特性
心材は重く硬く漆黒色、ときには淡色の縞が入るものもある。磨くと光沢がでる。元来コクタンの名は総称名で1つの種ではない。コクタン類は熱帯に非常に多い。縞コクタンは別種。
●用途
高級建築材・器具・楽器などに用いられる。
シタン(紫檀)
インド、ビルマ、マレーシアなどが原産地。
東南アジアから台湾に分布。熱帯、亜熱帯降雨地に生育する。
●特性
高温でやや乾燥した肥沃な場所を好む。材は堅くて重い。木目は緻密。生長はやや遅い。
●用途
建築材・家具材・工芸材・彫刻材などに用いられる。
《加工材》
加工ハンドル材には強化木・ABS樹脂・ポリアセタール樹脂・18-8ステンレススチール・M-Wood等があります。
主に洋庖丁のハンドルに用いますが、一部は和庖丁にも用いられます。
強化木
ブナやカバの原木を約1mmの薄板にし、自然乾燥後染料 (植物性染料及び酸性媒染剤)にて黒や赤や緑色などに着色。
これにフェノール樹脂を含侵させる。ここまで加工した薄板を重ね合わせて高温、高圧(約1000トンプレス)で圧縮させると積層の強化木が完成する。
●特性
樹脂を含侵しているので天然木より圧倒的に耐水性に優れ、腐りにくい。変質、変形が天然木より少ない。
《ABS樹脂》
アクリルニトル(A)、ブタジエン(B)スチレン(S)三つの主成分の頭文字をとって命名したものです。
1954年(昭和29年)アメリカで成功し、1960年頃から日本でも各社が相次いで工業化した。
●特性
機械的な性能や耐熱性、耐薬性、柔軟性、耐衝撃性にすぐれ、成形性や外観もきれいです。
●用途
準汎用樹脂の中では最もポピュラーな樹脂で、電気製品の外装や自動車部品などに広く使われます。
《ポリアセタール樹脂》
●特性
耐摩耗性、耐衝撃性、耐疲労性、剛性に極めて優れている。
●用途
歯車、軸受け、ローラー、ファスナー、板バネなどに広く使われます。プラスチック歯車の80%以上がポリアセタール製で、日本では金属製の歯車よりポリアセタール歯車の方がたくさんつくられ、ラジカセやビデオなどの機器に多く使われています。
《18-8ステンレススチール》
鉄とクロームとニッケルの合金で、最もサビにくく美しい光沢のステンレススチールです。
クロームとニッケルの組成比率はそれぞれ18%と8%で、13クロームステンレス(磁性)より
一段とサビにくく美しい光沢があるのが、18-8ステンレス(非磁性)です。
No.25エーデルワイスKIYAシリーズ製品はブレードとハンドルの接合に高級金属食器のテーブルナイフと同様の方法を採用、壊れにくく食器洗浄機で洗浄も可能です。
※他社製ステンレスハンドルの庖丁は食器洗浄機の対応不可としているものもありますので
ご注意ください。