時代を超える名品展

2024年3月5日(火)〜 4月1日(月) 
 
 
日本橋木屋「時代を超える名品展」
長い年月を人々とともに歩んできた道具たちを紹介します。
半世紀以上前に発売、今もなお愛用されている道具。熟練の職人から技術を受け継いだ職人のもの、少しずつ姿を変えてきたもの、昔のモデルを再現したもの。
「時代を超える名品」とともに、木屋の歴史も感じていただけたら幸いです。
Izutsuki KIYA No.3 western style knife
創業当時からの商標いづつきの銘を入れた、ご家庭でも厨房でもご使用いただける洋庖丁シリーズです。手に取れば心地いい重みを、切れば国産高品質炭素鋼の切れ味を実感できます。
ペティナイフ(ツバ付)
刃渡り約130mm
鎌型庖丁(つば付)
刃渡り約180mm
牛刀(つば付)
刃渡り約200mm
Nihonbashi KIYA No.333
長年お客様に愛されているNo.3シリーズの使い心地をそのままに、ステンレス刃物鋼材を使い新たに誕生したシリーズです。
ペティナイフ(ツバ付)
刃渡り約130mm
鎌型庖丁(つば付)
刃渡り約180mm
牛刀(つば付)
刃渡り約180mm
EDELWEISS No.180
エーデルワイスシリーズは木屋を代表するステンレス刃物鋼の洋庖丁。半世紀を超える販売実績を誇ります。No.180シリーズの持ちやすさを追求したオリジナルデザインのハンドルは、耐久性に優れ熱湯をかけても嫌な臭いが発生しないポリアセタール樹脂を採用しています。
ペティナイフ
刃渡り約115mm
鎌型庖丁
刃渡り約180mm
牛刀
刃渡り約200mm
EDELWEISS No.120
エーデルワイスシリーズは50年を超える販売実績で木屋を代表するステンレス刃物鋼の洋庖丁。No.120シリーズはNo.180と比べブレードの厚みをやや薄めに設計し、軽く扱いやすく、長時間使用しても疲れにくい洋庖丁です。
ペティナイフ
刃渡り約120mm
鎌型庖丁
刃渡り約180mm
牛刀
刃渡り約200mm
和庖丁 いづつき 木屋
庖丁に刻まれたいづつきの銘。それは江戸時代から続く木屋を代表する庖丁の証。鋭い切れ味と使いやすさを兼ね備え、家庭用から業務用まで豊富な品を揃えています。昔ながらの手づくりの冴えを今に伝える、伝統の逸品です。
いづつき木屋 薄刃
刃渡り:約150〜240mm
いづつき木屋 菜切 
刃渡り:約170mm
和庖丁 義久
日常でも安心して使っていただきたい。義久はそんな思いと木屋の刃物づくりの技術が生んだ和庖丁。切れ味よく研ぎやすく、使いやすいものに。家庭用本格和庖丁が日々の調理を快適にします。
義久 正夫 
刃渡り:約210/240mm
義久 菜切 
刃渡り:約170mm
義久 蛸引 
刃渡り:約210/240mm
ガンジー 缶切
缶切が必要な缶は減ったとはいえ、今でもあるもの。カチカチと少しずつ切る感触も昔から変わらぬものの一つです。安心してご使用いただけるSGマーク付きの缶切です。 
木屋 チーズナイフ万能ベラ
初代エーデルワイスステンレス庖丁のハンドルデザインを復刻。洋庖丁と同じ作りなので耐久性に優れています。チーズナイフは硬めのチーズのカットに最適なナイフで、ジグザグに飾り切りができます。万能ベラは弾力性があり、バターやパテなどを塗る、へら先のギザ刃で、チーズ、ハム、ソーセージの切り分けなどにもお使いいただけます。
木屋 栓抜き
初代エーデルワイスステンレス庖丁のハンドルデザインを復刻。洋庖丁と同じ作りなので耐久性に優れています。瓶ビールなどの王冠が変形しにくく、軽い力で気持ちよく抜ける栓抜きです。王冠を引っ掛ける部分を少しカーブさせ、ギザギザ部分に添いやすくしました。
本目立純銅卸し金
純銅の卸し金は、熟練の職人が一つ一つタガネを使って丹念に造り上げます。機械目立てと違い非常に鋭く不規則な目が大根の旨味を損なうことなく、口当たりの良い美味しい「おろし」を作ります。
 
ツヴィリング料理鋏
ZWILLING剪定鋏
「日本植物学の父」牧野富太郎博士の愛用した剪定鋏を復刻。錆びにくいステンレス鋼にて職人がデザイン、切れ味を再現しました。
國治作 バネ式古流
初代國治から木屋と縁深い、東京都足立区の鋏職人二代目國治の製作した鋏です。65年以上の鋏づくりの実績があり、伝統的な技法に新しい技術を取り入れ、手に馴染みやすく、切れる、音色の良い鋏として愛されています。持ち手の先がバネの役割を果たす形の花鋏(古流)で、自然な跳ね返りで鋏仕事が捗ります。
義久 剪定鋏
義久の剪定鋏は、昭和13年の木屋カタログに掲載されています。庖丁や剪定鋏など、義久銘のシリーズは長くお客様に愛用されてきました。鋭く大きな刃で、植木鋏や花鋏では切ることが難しい1〜2cm程度の太めの枝なども切ることができ、剪定作業を効率よく行えます。
シーラカンス食堂
  さつき鋏 S 右利き用 宮之原康詞作
盆栽家の意見を取り入れ、使い勝手や手入れのしやすさを追求したデザインです。ボディと軸を極限まで薄くし、エッジを削り滑らかに仕上げました。持ち手に隙間を作ることで刃が開閉しやすく、芽切りや細い枝の剪定など連続した細かい作業に適しています。盆栽だけでなく、鉢植えや庭木のお手入れにも適しています。
さつき鋏 M 右利き用 宮之原康詞作
盆栽家の意見を取り入れ、使い勝手や手入れのしやすさを追求したデザインです。ボディと軸を極限まで薄くし、エッジを削り滑らかに仕上げました。持ち手に隙間を作ることで刃が開閉しやすく、芽切りや細い枝の剪定など連続した細かい作業に適しています。盆栽だけでなく、鉢植えや庭木のお手入れにも適しています。
ハーブ鋏 右利き用 寺崎研志作
糸を切るのはもちろん、ハーブの収穫に適した鋏です。すっと長く伸びたグリップで葉や茎、糸を軽い力で切ることが出来ます。定期的にメンテナンスや研ぎを行うことで長くお使いいただけます。
 

木屋の直輸入品
木屋の直輸入品の歴史は古く、7代目が主にフランスの産地、8代目が主にドイツを開拓しました。渡航自体が一般的でなかった昭和40年代から続いている取引先が数多くあります。
モノポール
コルクスクリューを主に製作していたメーカー。現在は商標とともに他社で生産されています。材料から一貫して生産される品質、ワインブームのはるか以前から直輸入販売している名品です。スクリュープルと違い手動でじっくり開ける楽しみあり。また、スクリューが突き抜けることがほぼありません。
コルク抜
ベル型コルク抜
レバー式コルク抜
ワッサ
刃物の街、ドイツ・ゾリンゲンにある鋏の専門メーカー。ゾリンゲンでも多くの中小メーカーが廃業していく中で木屋との取引が長く続いています。
エッグカッター
サム
ノジョン(フランスの刃物の産地、主に鋏類、マニキュアナイフなどの産地)で今も続く鋏・ニッパーのメーカー。裁ち鋏の原型とも思える大きな鋏も生産していました。7代目が取引開始してから半世紀をこえて取引が続いています。そのかんに日本の刃付けを学ぶなど品質改良も続けています。
絨毯切り
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「日本橋木屋」は古くから、刃物をはじめとして様々な道具を扱ってきました。それらの道具は様々な名人と言われる職人に支えられてきましたが、今後職人の後継者問題などから、数えきれないほどの技術が消えていく可能性があります。それら日本の伝統伝承技術を発信するために、道具を丁寧に見せる場、道具の歴史・背景を伝えていく場として新たなスペースをつくりました。
職人の手による商品が持っている個性を生かすために、できるだけ棚の存在感を小さくするように設計しています。具体的には商品一つ一つに合わせた形状の小さい棚をつくり、その棚を商品の陳列に合わせて壁に差し換える計画としています。
小さな棚板はステンレス/スチール/FRP/木材のハイブリッド構造でつくり、極限まで薄くすることで、壁には商品と文字だけが浮かび上がるような不思議な空間となります。この一つ一つ形の違う棚板自体もまた職人によって手作りで作られています。
どんなものでも置く事の出来るユニバーサルな棚板ではなく、個性を持った一つ一つの商品に合わせて設計している棚板なので、商品が入れ替わる度に棚板も交換し、商品に合わせた「特注の空間」が出現します。
まるで美術品を観賞するかのように商品を周りからぐるりと眺めることのできる、人と物の新しい向き合い方のデザインです。


萬代基介建築設計事務所
代表 萬代基介


izutukiにてJCDデザインアワード2014金賞受賞
年EuroShop//JAPAN SHOP Award
~第3回ショップデザインアワード~ 優秀賞受賞

 
昭和10年愛媛県松山市に生まれる。幼少より父の向こう槌を打ち、鍛冶の修行をする。
昭和36年日本橋木屋に入社。昭和46年薬師寺金堂などの再建を手掛け「最後の宮大工」と称された西岡常一棟梁と出会う。昭和47年日本橋木屋を退社後、郷里に帰り鍛冶に専念する。西岡棟梁の依頼で、薬師寺再建の為の白鳳型和釘の鍛造を手掛けた。

白鷹氏は耐久性に優れた純度の高い古代釘の入手が不可能な現代、日本鋼管のSLCM材を鍛え、千年の耐久性を持つ白鳳型和釘としてその復元に成功。途中に僅かなくびれや膨らみがあり、時代による建築法の違いを考察し、再現した。薬師寺西塔、中門、回廊、大講堂などの再建に使われ、その他にも寺院や城の修復、復元に膨大な数の和釘を鍛造している。