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『鰹節削り器』
削りたて、
いや“たて”でなくても、
1日2日経っちゃっても、
家で削ったかつおぶしは美味しい。
とてもとても美味しい。

かつおぶしって、独特の酸味?というか臭み?があって、
イマイチ美味しいと思えず
そのまま食べるのも、出汁も
そんなに好きじゃなかったのですが、
むしろ避けていたのですが、
あるとき例の、塊の、
削れていない鰹節をくれるという人がおり、貰えるなら貰う精神で、鰹節削り器を所持していないのにもかかわらず大量(5個くらい)の鰹節を引き取ったため、
仕方なく(!)勤務先の木屋にて鰹節削り器を購入し、鰹節消費に乗り出しました。

はじめて家で削ったかつおぶしを、
炊き立てのご飯にかけて食べたときの感激といったら!!
私はほかほかご飯に生醤油をかけた味がとても好きで、2者の間に何者も挟み込む余地はないと常々考えていたのですが、もう
BK(Before Katsuobushi)には戻れません。
複雑な香りと旨味が、
脳をシビレさすというか、
ご飯+生醤油の清潔なウマさに官能を加えるというか(個人の感想です)、
とにかく、これまでかつおぶしに感じていたいやな部分が一切なかったのです。
というかそれが「ほんとう」だったんだナア。ぼかァ知らなかった。
かつおぶしは削りたて、としきりに言われていた意味が、とうとう身に染みました。

学生時代に行った、御徒町にあったトガったとんかつ屋さんの張り紙に、
『あなたたちが今まで食べていたとんかつはとんかつではありません!とんカスです!』と書かれていたことを思い出しました。
私がこれまで食べていたのはカスおぶしだったのか…。

先に仕方なく鰹節削り器を購入したと書きましたが、買わずにどうにかならないものかと袋に入れて金槌で叩いてみたり、適当な刃物でガリガリしてみたり色々足掻いたのですがどうにもなりませんでした。
鰹節は破片でも硬い。1㎝四方の破片から出汁が染み出すのにかかる時間は膨大です。
待っていられない。
まあ圧力なべで煮出しても駄目ではなかったが…。鰹節削りで削るのと、圧力なべで煮出すのどちらが楽でおいしいかってハナシ…。
煮出したらご飯にかけられませんし。
私の得た結論は、
〈大人しく鰹節削り器を使うべき〉でした。

木屋で取り扱っている鰹節削り器は、
本節(枯節、本枯節など)専用 です。
鉋刃、鉋台ともに
きちんと調整された状態で使用すると
薄く美味しく削れます。
薄く削ることで、生臭さを感じない、
香りよい削り節になります。

鉋刃を研いだり、鉋台を調整するのは慣れていないと難しいもの。
木屋で販売したものは研ぎと調整を随時承りますのでご安心ください(有料、お預かりです)。

木屋の鰹節削り器は幾つかの価格帯がありますがどれも自信作です。
もちろん團十郎が一番のおすすめですが…!
価格の違いは、鋼の材質、台の木質、箱の木質の違いです。
基本的に高くなるほどそれぞれが良くなる。
鉋の作りの良さは、
鉋刃の切れ味の持ち
鰹節の削りやすさ
鉋台の狂いにくさ、調整しやすさに
つながります。

【よくあるお問い合わせ】
「鰹節がうまく削れず粉になる」というお問い合わせをたびたび頂きます。
考えられる理由は2種類で鉋の問題か、鰹節の問題です。
下に幾つかの理由と解決方法を記します。

・鉋の調整の問題
→刃を出し過ぎている
慣れないと刃が出ていないから削れない、と思いがちですが、鰹節削り器は、鰹節を薄く繊細に削り出すための道具です。 刃先直線が鉋台から左右偏りなく極わずか(髪の毛一本分くらい)出ている程度に調整します。
→台が狂っている
調整してから一度も使っていない鉋でも、乾燥や湿気などで木台が反るなどし、
台が狂って使えなくなることがあります。
刃がまだ切れる状態でも、台が波波していると鰹節が面で刃に当たらず、途切れ途切れに当たるため粉状に削れてしまうのです。
長期間使わずに置いておくとそうなりやすいです。その場合は再調整が必要です。
ぜひ日々使いましょう!
→使ううちに切れ味が悪くなった
研ぎ時です。

・鰹節の状態の問題
→新品の鰹節の削り始めは刃に当たる鰹節が面になっていないので、平らな面ができ上がるまで粉状の鰹節になりやすいです。
面が形成されるまで同じところを削り続けましょう。
→鰹節が乾燥している
鰹節が乾燥しすぎていると、粉になりやすいことがあります。 鰹節をキャベツの外葉(なければ湿らせ固く絞った布など) で包み、しばらく置くとうまく削れることがあります。
木と鉄という異素材が組み合わさった道具である鰹節削り器は、
部品ごとに専門の職人を必要とする
大変に手間のかかった道具です。
鉋刃を造る職人、刃研ぎ職人、台入れ職人、箱を仕立てる木工職人...
多くの手を経てようやくでき上がります。
作り手がどんどん少なくなるなか
文化や技術を守るため、
何より毎日美味しいものを食べるため、
いまこそ鰹節削り器を生活に取り入れてみませんか!
(h)